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青果な日々 そして旅行 etc…

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新しい職場は駅前の百貨店の5階。

実際に働いてみてわかったが
ヒラヒラしているのは前掛けエプロンで
スカート自体は 銀行員のようだった。

ブラウスはピンク。
タックが入っているせいで ボワッと広がる。
赤いリボンで、高校の制服のよう。

…やっぱり コスプレだ。
もう、30になろうというのに。。


朝、駅まで来て、始業時間まで
南口付近で よくハトを眺めている。

晴れていて、暖かい日
川で ハトが水遊びをしている。
芝生の上では、座ってくつろいでいる。

私の知っているハトといったら、いつも駅のホームなどで
せわしなく歩いている。
座っているのは 鳥取に来て初めて見た。
無防備に、地面にポテッと「落ちている」ようで
なんだか拾って帰りたくなる。


バスが1時間に1本程度しかないから
早く着いて、ずっと待っている。
百貨店の開店が10時と遅く、夜も19時には閉まってしまう。
ビアガーデン!と言いながら、21時半でおしまい。

ちょっと前まで普通に出歩いていた22時は
すでに真っ暗で、静まり返っている。
それゆえか、最近私まで早寝早起き。

あぁ。
1ヶ月前は 広島県民だったのに
すでに鳥取県民をやっている。


…かと思えば「そうじゃ、そうじゃ」と
広島的な言い回しで、従業員さんに笑われたりする。
人生の1/3は 広島に居たわけで。

そういえば私も 広島に移住したときは、最初
「~じゃ」にはカルチャーショックを受けたような。


とりあえず…鳥取のハトは とても無防備。
そろそろ 久しぶりに
広島の歩いているハトも見に行きたい 今日このごろ。
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鳥取に来て、10日が経った。

荷物の片付けとか、役所の手続きとか。

本籍は中国山地の山中。
今いるところは、鳥取市内。
戸籍謄本を取るのも一苦労。

毎日、めったに来ないバスに乗って
あちこち動き回っていた。


昨日はついに、新しい職場が決まった。
ようやく生活は安定しそう。
しかし…

私は、あくまで厨房希望。
それ以外考えてなかった。

「調理よりも…」

それコスプレでしょう?と言いたくなるような
ひらひら衣装で立っている女性が
視界の端に見え隠れする。

その仲間入りをしろと。


結局、来週からウエイトレス。
もういい年なのに。。

厨房の調理服が 非常にうらやましい。
仕事はとっくに辞めたはずなのに
やはり出歩くのは、金曜日。

来週の月曜日 引越しだけど
この期に及んで
街に出なければならない用事を見つけた。

引越しダンボールからの逃避にちがいない
…と思いつつ、朝から電車に乗っていた。

10年間居座った広島もあと三日程度。
来週の今日は鳥取県民になっていることだろう。


午後2時半、街からの帰り道。
ぼんやりと駅前の大通り付近を歩いていた。

目の前から見覚えのある人。
私が先に気づいたはず…視力の差で。

あれから3年。何度もこの道を歩いている。
一度も出会ったことがなかった。

でも…なんで今?こんなまっ昼間に。

あのままだった。
髪型も。服装の型も。
こんなふうに歳を重ねられたら…と思える容貌だった。

「元気そうだね」
「なんか雰囲気変わったね」
その人は言った。


いやもう…真っ白になりましたよ。

・・TG先生。
最近いつも、休みになるのは金曜日。

昨日まで晴れていたのに、今日は雨。
でも せっかくのお休み。

半年分一気に購入するせいで
すっかり忘れていた、コンタクト。

ワンデイが残り5つになって、ようやく気がつき
今日あわてて買いに行った。


雨、さらにバスもない。それゆえ徒歩。
片道40分。ありえない。

平日なのに眼科が混んでる…金曜だからか。
待ち時間1時間。ありえない。

郵便局と銀行を回って、不動産屋さんへ。
退去届を提出するために…遠い。


職場や いつものお店と逆方向にいる。
だから別ルートの帰り道。

民家の庭先に、今年最初の桜を見た。
普通のと、ソメイヨシノと、枝垂桜。

雨だけど、咲いてる。
雨だからこそ、色濃く映えているかのよう。

「花見の時期ですね」といわれて
「花火はまだ早いですよ」と返してしまったのは、木曜の午後。

やはり休みの日は大切。
事を実感する時間は大切。


ところで いつも不思議に思うこと
…うちの上司は、休みを届けている日に限って
なぜ仕事を入れるのか…。

4年過ごしたあの職場での勤務も
今や、数えるほどしかない。
あの上司とも、もう会わなくなることだろう。

帰り道、あらためて見る1年半過ごしたアパート。
ここに帰ってくるのも、あと1ヶ月ほど。


最後がわかっているからこそ、
長い眼科の待ち時間も 穏やかに待てる。
遠い市街地にだって 歩いていける。
今が、すべてが、いとおしく。


終わりは、たいせつ。
金曜日。
久しぶりに、何も予定のなかった。

寒いし、風強いし、なんか雪とか降ってるし。

でもせっかくの休日だから
電車に乗って美容院に行った。
またショートに戻った。前髪だけそのまま。

ついでにバッグを新調した。


…夜はラジオをきいていた。

最近は地震情報が繰り返されていたけど
三日前から、0時を回ると
「ジェットストリーム…」とか言って
眠たくなりそうな、静かな音楽が流れる。
すると私は、ラジオは消す。

かわりに今日は、leccaの『TUBOMI』をかけた。
ちょうど一年前くらいにリリースされた。


ちょうど一年前くらいに自殺した上司を思い出す。

同い年だけど、上司のほうが半年先輩だった。
ああ…彼の時間は止まってるから
もうすぐ私のほうが 半年先輩になってしまう。

あのあと、職場のガラスに映った自分の目を見て
上司がいるのと錯覚して、はっとしたのを思い出す
…目の形がよく似てる。

上司の居る、ありふれた日常業務とか
あの前日 職場の駐車場で、最後の雑談をしたのとか
今でも、はっきりと思い出せる。

今だから思い出せるのかな。

あの時と同じ季節だから。
あの時と同じショートだから。
地震とかあって、世の中の日常が
割れたガラスみたいに 断片になっちゃってるから。

「明日も、ってもう言えない」…そうよね。

思い出のシーンは、切なくも綺麗だったりする。


なんの予定もなくて 暇になると
どうやら、白昼夢をみるらしい。

…あぁ、もう深夜か。

 夕方、カラオケでリコーダーの練習をしていた。

一曲済んで、次の曲の練習をする前に
気分転換に携帯をつつこうとしたら
電話がかかってきた。

…“家”から。
 
「はい」と無機質な返事をした。
「ああ、今ちょっと時間いい?」…母だ。

「うん。何?」
「おじいさんが亡くなった」


はい?
短すぎてよくわからなかったんですけど。
 …なんてことは思いはしなかった。


ただ言葉が短すぎて
事の大きさが追いつかなかった。

「うそ。あんな元気だったのに」
「いや、急に亡くなっただが。
 デイサービスに着いたら亡くなっとったみたいで。
 お母さんも おばあちゃんの所に行っとったのを
 急遽戻ってきて…」

おばあちゃんは広島県にいる。
おじいちゃんが居る実家は鳥取県。

デイサービスで亡くなった…つまり
母は今日一度広島に行って
即鳥取に戻ってきたということだろうか。

「急だけど明日の12時半、帰ってこれる?」
「あ、明日仕事休みだから大丈夫」

私も、母も
恐ろしく淡々と話す。

気を失いそうなくらい緊張してるのに。
とりあえず…明日の朝5時半…。

・*・・・・・☆・・・・・*・・・・・☆・・・・・*・・・・☆・・・・

母の電話のあと、笛がうまく吹けなくなった。

…もともとうまくないだろ、と言ってしまえば
それまでだけど。

肺活量が70%くらいになったみたいで
指は力を失って、練習にならなかった。

リコーダーを片付けて、うたってみることにした。

好きなGARNET CROWの曲が、歌えない。
声が震える。感情は冷めてるのに。

なんとなく『タンポポ団にはいろう』をうたってみた。
NHKのおかあさんといっしょ、だ。

まっすぐ伸ばしたいのに、余計なビブラートがかかる。
だけど、得意な高音域は伸びた。
自分で自分の声に、ちょっと圧倒されもした。

…ああ、私やっぱりソプラノなんだ…
 緊張感の中、マヌケなことを考えていた。
歯科矯正を開始してから10年
手術から6年…

今日ついに、最後の装置を外した。

歯の裏の装置だから
表から見ても何の変わりもない。

だけど、見えなくても大きな変化。
…笛を吹くときの、ダブルタンギングが痛くない。

これまで、味覚がなくなっちゃうんじゃないかってくらい
容赦なく装置が擦れたり刺さったりしてた。

それがなくなって、普通の歯になった。

普通が すごくありがたく感じた。
夕方寝ていたら、夢をみた。

なまはげを二人携えた
サンタさんが立っている。

お願いは何かを尋ねている。

真っ先に「100万円」という言葉が思い浮かんだ。

いや、「時は金なり」って言うし
時間って言ったほうが、お得かな…
100万円は使ったらなくなるし。

金か時間かをグルグル迷っていた。
結果私が言ったのはどっちでもなかった。

「健康でありたいね」
あれ、私何言ってるんだ?

…言ったとたん、サンタさんと なまはげは消えて
目が覚めた。

やっぱ自力で稼いで
限られた時間を ちゃんと生きたいって
無意識に願ってたのかな。

明日も仕事。
来月は正念場。
しっかり稼がなきゃ。

いつも自分のマジメさにイライラするけど
ちょっと好きになれそうだった。
イシさんが正社員として食堂に来たのは
去年の11月。
私の誕生日の数日前だった。

2010年3月、イシさんは食堂の“店長”になった。
それに伴って
「買い物店長」の出没回数が、激減した。

基本的にイシさんが休みの日以外は、来ない。


今日は、イシさんが出勤する日。
…にもかかわらず、買い物店長は
朝から食堂に居た。

イシさんはおとといの金曜日
カゼでダウンして、早退していた。
もしかしたら、まだ治らないかもしれない。


私はいつもと同じように、静かに仕事をした。
スタッフの愚痴とか世間話を聞きながら。

…イシさんは昨日、無断欠勤したらしい。
何度電話をかけても、出なかったという。


お昼の11時前、来客ピークの直前
食堂の電話が鳴った。

買い物店長はいつもと同じように
「誰かいね。この忙しいのに」と愚痴りながら
事務所に行った。


それから5分後くらいだろうか。
私が事務所に呼ばれた。
電話の先には部長。

金曜日、最後にイシさんに会ったときの状況と
ここ最近の、彼の様子を
詳細に訊かれた。

このときは、それで終わりだった。

結局、イシさんは
出勤時間になっても来なかった。

なんかモヤモヤした気分だった。


ピークの時間、出身大学の先生…ヒッシーが
奥さんと赤ちゃんを連れて、食事に来た。

この前会ったときは、まだ子どもはいなかった。

奥さんは大学院時代の先輩で
彼女とも面識がある。

少しだけ、夫妻と世間話をした。

子どもは誕生して、何ヶ月か経っている様子だったけど
口をついて出た言葉は
「おめでとうございます」だった。

日曜日は忙しい。
ヒッシー夫妻から すぐに離れて
余韻に浸る間もなく、次々仕事が回ってきた。

結局15時の退勤時間まで
ほとんど息つく暇もなかった。

・*・・・・・☆・・・・・*・・・・・☆・・・・・*・・・・☆・・・・

『ジムノペティ第1番』
by.サティ<Erik Alfred Leslie Satie>(1888)


退勤時間の15時過ぎ
買い物店長は、厨房の奥に
スタッフを全員集めた。

「話がある」と。
それはイシさんのこと。


私は いろいろ考えていた。


買い物店長が言ったことは
可能性として考えていた中の ひとつだった。

でも、私の想像だけに とどまってほしかった。













…イシさんが、亡くなった。













金曜日…早退したあの日
交通事故に遭ったらしい。













イシさんは、車で40分かけて
食堂まで通っていた。

「渋滞で、絶対間に合わない」だとか
「寝坊して、さっき起きた」だとか
イシさんから何度、遅刻電話の声を聞いただろうか。
そのたびに私は…。


最後にイシさんと話したのは
木曜日の夕方…駐車場で。

車から ルームミラーを外して
見せてくれた。

「2001年に撮った」と言った。

奥さんとツーショットで写ったプリクラが
そこに、いくつも貼ってあった。


今、想い出す。
…「あぁ」と思う。


初めてイシさんと話したとき
彼は、自分が結婚していると語った。
そして「墓場に行ってしまった」と言った。

「奥さん、亡くなられたんですか」とたずねると
「結婚は“人生の墓場”って言わんっけ?」と
苦笑していた。

…本当に墓場に行って、どうするんだよ。


イシさんと私は同級生。
かたや私は、未だに異性とつきあったことがない。

ディナーの男性スタッフと3人で
血液型について話しているとき
イシさんは、自分がO型であることを告げた。

その上で、私に向けたアドバイスは
「O型の人と一緒になればいいよ」

深読みしなければ
私はA型の性格だから、O型が合う という事だと思う。
…実際は私、A型じゃないんだけど。

ただあのときは
「すっげー自信家だなぁ」と思った。


イシさんと私は同級生でも
誕生日が半年違う。

それで「私のほうが若いよ」と
事あるごとに言った。

彼の時間は止まってしまった。
いずれ、私のほうが年上になる。



新しい命とともに訪れたヒッシー。
突然此処から居なくなったイシさん。



帰り道に咲く花に
誘われる蝶を、目で追ってしまう。

“蝶は魂の象徴”
何かの本に書いてあった。



食堂から帰って、いつもどおり
リコーダーの練習に行った。
…いつも以上に、高音が響くように感じる。

“レクイエム”という言葉を思い出した。

“レクイエム”が鎮めるのは、死者の魂じゃなく
生き残る者の魂なんだと
自分の笛の音を聴いて、なんとなく…感じた。
飲食店で働き始めて、2年半が経過した。

常に何らかのハプニングに巻き込まれつつ
ただひたすら働いていた。

昨日、ディナースタッフのおっちゃんに言われた。
「調理師の資格を取ったほうがいいよ」

気がつけば「2年間、週4日6時間以上の実務経験」
という受験資格を、突破していた。

つまり…

私、試験に合格すれば
調理師になれるじゃないか!

ヤター!!
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プロフィール
HN:
禅寺丸
性別:
非公開
職業:
流浪人
自己紹介:
*****************
鳥取県出身。
2001年~2011年まで広島。
2011年~2013年まで鳥取。
2013年末から東京に移住。

農産とお菓子のことばかり
考えてます。
*****************
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